今月のトピック

4月のイチオシ! 美味しいチェリーのお酒
「シュペヒト キルシュヴァッサー」「メラーナー エーデルキルシュ」

4月は日本の春の代表的な月です。日本の春の風物と云えば「お花見」であり、お花見と言えば「桜=サクラ」ですね。3〜5月(緯度の関係上)に渡って花を開き、日本人の心を癒してくれます。しかし、今年は新型肺炎感染拡大の影響にて桜を楽しむどころではありませんね。お花見どころか外出も自粛で、仕事もテレワークや自宅待機の方も大勢いらっしゃると思います。
そこで今月オススメしたいのは、桜にちなみ、サクランボ(桜ん坊)にクローズアップし、ちょっとお洒落にご自宅でオン・ザ・ロックやソーダ割など簡単に楽しめるサクランボのお酒(ブランデーとリキュール)をご紹介いたします。
※サクランボの旬としては、初夏6月頃になります。

シュペヒト"キルシュヴァッサー"
キルシュヴァッサー(独)はフルーツブランデーの代表品。(仏ではオードヴィー・ド・キルシュという) 厳選された良質のチェリーを原料に発酵させ蒸留し、それを熟成させたフルーツブランデーの名門シュペヒト社の自慢の逸品。漂う芳醇な香味と優雅な風味が特徴。

メラーナー"エーデルキルシュ"
エーデルとは「高貴な」という意味。さくらんぼの天然果汁を加え熟成させた高級リキュール。まろやかな甘味と爽やかな酸味が程よく調和し、優雅な真紅色をした気品あふれる逸品です。オン・ザ・ロックでも美味しく召し上がれます。

〜 サクランボの由来 〜

サクランボという名称は、もともと桜の実を指す「桜ん坊」からきたと云われています。正式には「セイヨウミザクラ(西洋実桜)」と云いますが、今ではサクランボのほうが一般的になりました。
果樹のサクランボの多くの品種は、セイヨウミザクラ(西洋実桜/英: Wild Cherry)に由来します。ヨーロッパ、北西アフリカ、西アジアに自生するバラ科サクラ属に分類されます。

日本で流通しているサクランボには主に国産とアメリカ産のものがありますが、甘みはアメリカ産のほうが強く、国産のほうがさわやかで甘酸っぱい感じです。どちらも個性があり美味しいですが、生食用としては、やっぱり日本では国産サクランボの方が人気が高いようです。
サクランボは有史以前からヨーロッパ各地で自生していて、栽培も紀元前300年頃には既に行われていたようです。但し、日本でサクランボが栽培されるようになったのは明治の初め頃のことです。アメリカやフランスから導入されたサクランボが定着し、現在では主に山形県をはじめ青森県や山梨県などで栽培されています。

日本のサクランボ

■早生種(6月上旬〜)
ジャボレー:フランス原産。酸味が強く糖度が低い。このため生食に用いられることは少なく、ジャム、果実酒等の加工用に適し、受粉用に栽培されていることが多い。収穫時期は6月上旬から。
他に、香夏錦(こうかにしき)、豊錦(ゆたかにしき)など

■中生種(6月中旬、下旬〜)
佐藤錦(さとうにしき):日本ではサクランボの代名詞で一番人気があり最も多く生産されている品種。親は「ナポレオン」×「黄玉」で、山形の佐藤栄助氏によって交配育成されたことから命名されたそうです。果肉は乳白色で甘みと酸味のバランスがよく、生食に優れています。時期は6月中旬〜下旬頃。
他に、高砂(たかさご)、水門(すいもん)/正式には北光(ほっこう)など

■晩生種(7月上旬〜)
ナポレオン:粒がやや大きめでハート形が特徴。ヨーロッパでは古くから栽培されていた品種で名前はナポレオン・ボナパルトに由来。1872年(明治5年)に日本に入ってきました。果実は酸味が強く、缶詰や洋菓子などに適しています。収穫時期は6月下旬〜7月上旬頃。
他に、大将錦(たいしょうにしき)、紅秀峰(べにしゅうほう)、月山錦(がっさんにしき)など

アメリカンチェリー

アメリカで作られた栽培品種のサクランボで、主に北アメリカ西岸での栽培が盛んであり、日本に入ってくるものとしては、主にカリフォルニア州産、そしてオレゴン州産が多いようです。国産のサクランボに比べると果実の皮、及び果肉が赤黒いのが特徴です。大粒で酸味が少なく甘いのが特徴です。価格は比較的手頃でスーパーなどの店頭でもよく見られます。

国産に比べ、輸入物のサクランボの色素にはポリフェノールの一種「アントシアニン」が多く含まれ、眼精疲労の軽減に効果があるといわれています。またサクランボに多く含まれる「ソルビトール」は虫歯予防にも使われている天然甘味料で、また便秘の改善に期待できると注目されています。

代表品種は濃い黒紫色「ビング種(Bing cherry)」で、この品種が日本に輸入される9割を占めます。
メジャー品種「ビング」以外では、赤色の「レーニア」も人気があります。レーニアは日本のサクランボに見た目が似ており、糖度が20度以上ととても甘く、ほんのり酸味もあって味も良く、ビングに比べると高級品とされています。
店頭に並ぶアメリカンチェリーを見ると、「ピング」と「レーニア」以外は品種名が書かれていないことが多いようです。
これら「レーニア」と「ビング」を交配した「ブルックス」という品種もあり、果皮の色は濃い赤紫でビングに似ており、糖度も高く、しかも酸味も豊かなので甘過ぎず爽やかな味わいとなっています。